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映画「空飛ぶタイヤ」 池井戸潤原作、長瀬智也主演、社会正義の中にある悲しみ・・・

先日映画「空飛ぶタイヤ」を観ました。池井戸潤の大ベストセラー小説の映画化です。トキオの長瀬智也主演です。ある晴れた日に突然のトレーラーの脱輪事故。尊い母親の命が奪れます。いっしょにいた子供はかすり傷ですみました。何と悲惨な交通事故でありましょうか。被害者はもとより、善意の加害者にも。

空飛ぶタイヤの交通事故

整備不良を疑われた運送会社社長赤松徳郎(長瀬智也)は、取引先から敬遠されて仕事が減り、会社は苦境に直面することになります。社員を家族として守りぬこうとしますが、状況はますます悪化します。そんな中、赤松は車両の欠陥に気づき、製造元である大手自動車会社のホープ自動車と戦うことになります。調査を進めると、大企業のリコール隠しが背景にあることがわかります。



背景に何があろうと、真の原因が何であろうと、まず見つめるべき人は被害者とその家族、そして加害者だと思います。正直、被害者にとって原因が何であろうと、関係ないとまでは言いませんがどうでもいい。今まで一緒に暮らしていた人が突然いなくなったその現実こそ悲しいのだ。何ともやり場のない、何とも苦しい、かわいそうすぎるではありませんか。交通事故の恐ろしさ。その後起こるであろう悲しみはあってはならないことに思います。

善意の加害者はどうか。同じである。原因や責任が自分にないとわかっても、そんなことは関係ないのである。加害者には違いない。自分がもし、あの日あの場所を走行していなかったらと考える。そしたらあの母親は死なずにすんだと考える。それが加害者だと思います。この映画ではあまり加害者のことに触れていない。もう少し加害者のことに触れて欲しかった気がします。加害者が被害者から許されるというような安易な展開は期待していませんが、その苦しみやそれでも生きていかなければいけないという何かはあってもよかったのかなと思います。

空飛ぶタイヤの社会正義

そして物語は大手自動車会社の上層部の腐敗をあぶり出すことになります。赤松一人がそれをなし遂げたのではなく、同じ運送会社の協力はあったものの、大手自動車会社内の正義が立ち上がりました。やはりここがこの映画のポイントでもあったのであろうと思います。社会派ドラマのいいところだと思います。これが映画を面白くしています。ビジネスマンにとっては痛快の極みでありましょう。自分ができないことを映画がやってくれます。ストレス解消になります。

池井戸潤は「下町ロケット」や「半沢直樹」など大ヒット作めじろ押しの作家です。社会正義だけでなく、プラスαの旨味というか面白みを混ぜ合わせることができる作家ですね。

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