家づくりはいろいろなことを決めないといけません。建築士が全て得意なわけではありません。お任せになっていると、後でこうすればよかったと後悔することにもなりかねません。決定は自分でするしかありませんが、一生に一度のことで失敗は許されません。私が数年かけて検討した事項をまとめてみました。今回は玄関についてです。ここでおさえておきたい事項は何があるでしょうか。
玄関土間の断熱
まず玄関の土間です。デザインや材質などいろいろ決め事はたくさんあると思います。それは好みで選んでいただいて、どうしても忘れずにやっておいていただきたいことだけ言います。それは土間下の断熱です。どうも建築士にちゃんと言わないと、玄関土間の断熱はやらない人が多いようです。床下断熱には気は使っても、玄関土間まで気配りする人が少ないようです。費用的にも標準的でないことはしないで、高くならないようにと考えます。玄関土間に断熱がされてなければ、いくら床断熱をしっかりしても、それはざるのようなものです。こういう細かなことをおろそかにしないで考えることが必要ではないでしょうか。更に「上がりがまち」ですが、せっかく玄関を引き戸にしてバリアフリーにしたのであれば、ここを通常の20cm前後にするのではなく、0cmにするべきと思います。しかし土間の粉塵などが気になるのであれば、0.5cm程度であればつっかえることがないようです。これを1cmにすると足がつっかえて転びやすくなるようです。
玄関にコート収納
皆さんは冬、寒い外から帰宅した時にコートはどこに持って行きますか。おそらく洋服ダンスに持って行くのもめんどくさい、濡れていたらなお持っていけない、となると玄関に脱いだままほかっておくことになりませんか。人はなかなかめんどくさがり屋です。できるだけめんどくさくないようにしておくことが住みやすい家の絶対条件ではないでしょうか。だからコート収納を付けましょう。
玄関照明とスイッチ
最後は照明です。まず照明の位置ですが、玄関の真ん中に付ける。これは当たり前ですよね。でもちょっと待ってください。そこは本当に真ん中ですか。下駄箱などがあると、玄関全体としては中心でも、人が動くスペースだけの中心にはなっていないことが多いそうです。ですから照明の位置を決める時は下駄箱の前面から相対する壁までの間の中心に付けるのが正解です。このようなことはしっかり業者に言っておかないと後で付け替えるはめになりかねません。またその照明ですが、人感センサー付きが良いようです。人感センサーであれば、出かける時に勝手に照明がついて、外に出ると自動的に消えます。これはとても便利です。スイッチの場合はホールサイドと玄関戸近くの両方に3路にして(照明1つにつきスイッチが2つあること)スイッチを取り付けましょう。これで外に出る時に消すことができます。
玄関のまとめ
玄関で絶対に抑えたいポイントが3つあります。土間下の断熱、コート収納、照明の位置と人感センサーです。土間下の断熱は忘れずに要望してください。コート収納は絶対にあると便利です。照明は下駄箱の前面から相対する壁の中央につけて、人感センサーにすると便利です。
参考:成美堂出版 安らぐ家は「間取り」で決まる
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