太陽熱温水器を給湯システムに組み込むには2つの方法があります。一つは給湯器と太陽熱温水器の一体のものを購入する方法ですが、製品として出ているものは限られます。もう一つは太陽熱温水器と給湯器を別々に購入して接続する方法です。どちらがいいのか比較するのはかなり難しいですが、一体型が限られるので、それに対してどうかという判断基準になるかと思います。
太陽熱温水器付給湯器暖房
太陽熱温水器と給湯器の一体型は太陽熱温水器付給湯器ですが、暖房までつけるかどうかという問題があります。暖房の場所は具体的には浴室ですが、選択肢として洗面脱衣室やトイレ、そして床暖房まであります。浴室の暖房の選択肢として電気もありますが、やはりガスに比べればパワーが弱いです。ガスの方がはるかに早く暖かくなります。ですから浴室の暖房は給湯システムに組み込みたいものです。そうすると太陽熱温水器付給湯器暖房となります。メーカーとしてはノーリツと長府製作所しかありません。まずノーリツですが、太陽熱利用ガスふろ給湯暖房システムXFシリーズです。集熱器(平板状2枚で4㎡)、熱源一体型貯湯ユニット(エコジョーズ、90L)、台所・浴室リモコンで定価85万円です。次に長府製作所の太陽熱利用ガス給湯暖房です。集熱器(平板状2枚で4㎡)、熱源一体型貯湯ユニット(エコジョーズ、200L)、台所・浴室リモコンで定価90万円です。ノーリツは貯湯量が90Lしかなく、家庭で一日で使う湯量を太陽熱温水器だけで賄えません。そうなると価格的には同じくらいなので、長府製作所がいいかなと思います。
長府製作所の太陽熱利用ガス給湯暖房に決めた場合に浴室などの暖房器具や追加工事も必要になると思います。長府製作所に浴室換気暖房乾燥機があります。壁掛けタイプと天井埋込タイプがありますが、浴室なので天井埋込タイプがよかろうと思います。これが10万円程度するので、総額で100万円の買い物になりそうです。こういう場合は分割やリース扱いにすると初期費用が少なくて済みます。基本的に太陽熱温水器をつける理由には、月々のエネルギー料金の削減も目的にあるはずです。結構な金額が削減できるはずですので、月々のエネルギー料金が減った分を設備費で当面払うというように考えれば納得できます。しかも設備費の支払が終われば、その分毎月エネルギー料金が浮いていくわけです。他の洗面脱衣室やトイレ、床暖房については、予算を考えながらメーカーや工事屋と相談して決めていけばいいと思います。
太陽熱温水器と給湯器の別々購入
太陽熱温水器だけ考えたときに、普通の平板状よりも真空管式の方が効率がよく、冬でも熱いお湯ができるようです。真空管式の給湯器接続タイプとなると寺田鉄工所のサントップという製品があります。価格は40万円弱のようです。しかしサントップは重たい貯湯タンクを集熱板と同じく屋根の上に載せないといけません。地上式もあるようですが、余程家の敷地が大きくないと難しいです。貯湯タンクを地上にもってくるタイプは同じ寺田鉄工所のソルテックですが、価格が90万円程度するので手が届きません。大きい貯湯タンクが屋根にあってもいいよという方はいいでしょうが、なかなか屋根への負担や見栄えを考えると引いてしまいそうです。ここはよく家族で相談する必要がありそうです。
太陽熱温水器をサントップとすると、接続する給湯器が必要です。基本的に風呂の追炊きもでき、暖房もできるタイプはガスふろ給湯暖房用熱源機となります。価格はリモコン付きで50万円前後のようです。太陽熱温水器と給湯器の合計は90万円程度となり、一体型と同じくらいになります。ですからメーカーや工事屋そして値引きなど総合的に判断することになります。またプロパンガスの家庭であれば、プロパンガスのお店を通して購入することにより、供給してもらうプロパンガス単価とセットで分割や値引き交渉ができると思います。
太陽熱温水器と給湯器のまとめ
太陽熱温水器と給湯器の組み合わせ方には、一体のものを購入するか、別々に購入して接続する方法があります。一体型では長府製作所の太陽熱利用ガス給湯暖房がいいかと思います。別々の場合は、寺田鉄工所の真空管式のサントップをガスふろ給湯暖房用熱源機に接続すればと思います。
給湯 他の記事
- 給湯器を選ぶ前に太陽熱温水器の検討をしよう!単独か給湯器接続か?
- ガス給湯器の選び方のステップ①は設置タイプと号数を決めることです
- ガス給湯器の選び方のステップ②は種類、フルオート、エコジョーズ?
- ガス給湯器とキッチンが遠い場合の対処?1台のままか、もう1台か?
家づくりの目次はこちら