子育て

親は子供を心配せず、リスク管理を行った上で信じる絶対的決意が必要

子供を信じておけばよかったと後悔することはありませんか。子供が悩み苦しんでいるときに、学校や世間の常識に縛られ、子供の言うことを信じませんでした。一番身近な親にまで裏切られた子供の心は閉じていくばかりです。人を信じられなくなり、自分を信じられなくなり、長いトンネルに入ってしまいます。そんな簡単で大事なことをできなかった親が、やっと長い年月を経てそのことに気づくことになります。その時の反省はもう苦しいばかりです。しかし子供のためにも後ろばかり向いては要られません。気づいた時から二度と親として同じ過ちは繰り返さないと心に決め、どんなときにも子供を信じ続ける親を実践していくことが大切だと思っています。



子供の心配

子供のことを心配しない親はいません。子供を心配するということはどういうことなのか。心配とはこうなってほしくないということを想像して嫌な気分になることです。ここには2つの要素が含まれています。1つは「こうなってほしくないということを想像する」こと。もう1つは「嫌な気分になる」ことです。この2つが満たされることではじめて心配が成立します。ということは、「こうなってほしくないということを想像する」ことだけでは心配ではありません。そのあとに「嫌な気分になる」かどうかで、行動が大きく変わってきます。もし、「嫌な気分」にならなければ、こうなってほしくないということを避けるための理性的で論理的な対策を取ることができます。そしてその対策をできるだけ上手に実行しようとするでしょう。これは心配ではありません。さしあたってこの状態を心配と対比して、「リスク管理」と言えるものです。この「リスク管理」はまったく問題がないどころか、たいへん重要なものです。まとめると「心配」とは、こうなってほしくないということを想像して嫌な気分になることであり、結果として感情的で非論理的な行動を取ることです。「リスク管理」とは、こうなってほしくないことを想像して対策を思考し、結果として理性的で論理的な行動を取ることです。子供を心配するということが、こういう意味であったことを正直初めて知りました。目からうろこでした。

更に知っておくべきことは、心配はよくないということです。なぜ心配がよくないかと言えば次の2つの理由からです。まず一つ目は当たり前ですが、過度の心配は体に毒です。心配をするような出来事を目撃したとき、脳内では海馬と扁桃体が連携プレーを行い、自分の嫌な記憶を引っ張り出します。その結果、目の前の出来事への不安感が体中に駆け巡ります。同じような反応の仕方を繰り返しているうちに、そういった思考のパターンが前頭前野に形成されていきます。前頭前野には眼窩内側部という部位があり、そこは自律神経をコントロールする視床下部とつながっています。そうすると自律神経がくるってしまい、自律神経失調症があらわれはじめます。 俗にいうノイローゼです。このように、心配のようなネガティブな感情にとらわれてしまうと、体へのダメージが深刻なものになる可能性があるのです。もう一つは過度の心配の結果、子供のエフィカシーが下がってしまうのも問題です。エフィカシーとは、コーチング用語で、「ゴールを達成するための自己の能力の自己評価」のことです。エフィカシーは自己評価なので、子供自身が上げていけばいいのですが、実際には他人の接し方によっても大きく変わってしまいます。とりわけ親の子供のエフィカシーへの影響力はものすごく大きいのです。 子供への心配を裏側から考えてみると、子供のゴール達成の能力を疑っているということができます。ゴール達成の能力とまで大げさなものでなくても、子供に対する「あなたはうまくできない」という強烈なメッセージになり得るのです。こういったメッセージを四六時中受け取った子供はどのようになるでしょうか。当然「自分は物事をうまく乗り越えることができないのだ」と考えるようになります。 エフィカシーの低い状態です。エフィカシーの怖いところは、そのようなエフィカシーを本人が受け入れてしまった瞬間に、ほんとうにそれだけのパフォーマンスしかできなくなってしまうという点です。このように、親の子どもへの過度の心配は、子供のエフィカシーを引き下げ、子供に深刻なダメージを与えます。これで子供の心配をすることがよくないことがよくわかりました。親自身の体にもストレスでよくない上に、子供の将来性までも潰しかねない行為であったということは大いに反省しないといけません。

子供を信じるということ

子供を信じるということでよく誤解された考え方をする場合があります。まさに私もつい最近までは間違っていました。それは例えば「今回のテストが悪くて、次のテストでいい点がとれるか心配だったのですが、信じることにします。前回のテストではしっかりと点がとれていたのですから」「娘の将来が心配でしたが、信じることにします。だって娘は趣味もいいし、容姿も悪くないし」ここであげた例のような態度は、信じるとは言わないようです。信じるための担保を必要とすることは信じるとは言わない。つまり、子どもを信じるための材料を必要としているということです。確かにテストでいい点をとったことがあるという実績や、趣味がよくて容姿がいいという事実は、子どもを信じる後押しをしてくれるように思えます。しかし、ここには罠があるのです。そういった信じるための材料には、いくらでも反論できてしまうということです。前回のテストが良かったから次回良いかどうかなんてわからないし、我が子より趣味もよく容姿もいい人なんていくらでもいるかもしれません。
このように、信じるための担保は意外にも脆いものなのです。その担保が脆くも崩れ去ってしまったとしたら、それは子供を信じられなくなってしまいます。テストで良い点をとったことがあるから信じるというとき、その裏側には、とったことがなければ信じないけどねという本音が隠れています。こういう態度ではとても子ども信じているとは言えません。

ここでいう信じるとは、一切の担保なく、絶対的に子どもを信じるということです。つまり過去も根拠も一切関係がなく、「あなたはできる」と言い切ることができるかどうかなのです。この違いは信じるとは絶対的なものであり、その意味で信じる側の能動的な自己決定なのです。信じることはできませんという人は、そうはいっても、なかなか根拠もなく信じることができませんという親もいます。確かにそうだと思います。しかし何度も自身の中で繰り返していると、だんだんとできるようになってきます。もしかしたら、信じると疑うという二つの状態をデジタルに考えすぎなのかもしれません。100%疑うの状態から100%信じるの状態へと飛躍しなければならないと感じているのかもしれません。それができず、信じると言い切りたいがまだ疑っている自分もいると矛盾を感じてしまうのかもしれません。そう思い悩む必要はありません。なぜなら、絶対的に信じるとは、自分の中にある矛盾すら関係なく信じるという強い決意のことだからです。矛盾があるから信じられないとは、結局のところ理由を求めてしまっているのです。自分の中にある矛盾すら気にせず、子供を信じると決めることが大切なのです。そうすれば、時間とともに自分の中の確信度は必ずあがっていきます。

子供のリスク管理

絶対的に信じると決めた結果、子供のあらゆることから手を引いてしまうべきなのかという勘違いをする方もいます。絶対的に信じるからといって、子供のすべてに関わらないということではありません。特に子供はまだ知識が少ないので、親は気づいても本人が気づいていないリスクというものがたくさんあるはずです。それについては論理的にしっかりと伝えていくことが大切です。これは「心配」ではなく「リスク管理」の一環となります。 また、親の意見を伝えることも問題ありません。意見を伝えるとは、一人の人間としてこう思うということを冷静に伝えることであり、心配にかこつけて価値観を押し付けることではありません。以上のように、正しく子供と関わっていくことはあってよいのです。

子供の不登校への対処の間違い

子供が不登校になったときに親としてどうあるべきでしょうか。子供が不登校について、その理由を話してくれればいいのですが、普通は子供も言いたくないので言いません。そんな不登校状態の始まりかけの時に、学校の先生が家まで来てくれたりして子供を説得にしようとします。先生は学校側の人ですから子供を責めるのもわからないではありません。よくできた先生であればそんなことはしないでしょうが、多くの先生が嫌がる子供を責めます。学校へ皆通っているのだからあなただけ来ないのはいけないとかです。その時に親もいっしょになって、来てくれた先生に恐縮して子供を責めてしまうことがあります。これがいけません。少なくとも子供が不登校になった原因は学校にあるわけです。子供としては学校で何らかの嫌なことがあるから行かないのです。ですから子供にとっては学校が悪いのです。にもかかわらず親が先生といっしょになって子供を責めたらどうなるでしょう。子供は一番信頼している親に裏切られたと思うでしょう。こんな時でも親が自分の子供を絶対的に信じていれば子供の側に立って先生に対処するはずです。そんな親の態度こそが子供の信頼を得るには大事なのです。親が子供の信頼をなくしてしまえば不登校はなかなか改善しないでしょう。ですから子供の立場に立って、逆に学校側の先生に対処をお願いするくらいの姿勢で臨むべきなのです。その後もあくまで子供を信じ、子供の立場に立って学校側に協力や改善を求めていくことが大事だと思います。子供としては自分のことを信じて、学校側に対処してくれる親の姿勢を見ることが不登校克服につながります。

子供を信じるのまとめ

親が子供を過度に心配することはよくないという内容でした。心配ではなく、子供のリスク管理を行った上で信じることが大切です。その際の信じるとは、「一切のものと関係がなく絶対的に信じるという強い決意」のこと。今までの考えが間違いだったことがよくわかりました。

*この記事はいろいろな情報(特に、教育のプロが教える、子どもを信じることができる親のメンタリティ)を検討し、あくまで主観で書いていますことをご了解願います。

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