社会

サブリース契約の非ビジネス性と、建築主の無責任化と周辺環境への悪影響の問題!

昨日の朝日新聞の一面にサブリース契約の記事が掲載されました。
私も全く同感で、今はよくても将来サブリースで苦しめられる方々のことを危惧しております。そもそもサブリース契約なるものがどのようなものなのか。なぜこのようなあってはならないビジネスモデルが存在し続けるのか。サブリース業者はもとより、依頼するオーナー側も含めて、群がる人達が目を覚ますべきだと思います。

サブリース契約の非ビジネス性

サブリース契約の一番大きな問題はサブリース業者にリスクがなく、オーナーに全てのリスクがあるという非ビジネス性であることです。会社は何らかのリスクを背負いながら、経済活動を行って存在し続けるのです。ビジネスでリスクを持たない会社が存在するでしょうか。こんな楽なビジネスはありません。サブリース業者に依頼するオーナーがそれを許していることを自覚するべきです。オーナーは建築から管理まで全てをやってくれるので、わずらわしさがなく楽なのです。しかしこの世に楽なビジネスがあるでしょうか。あってもそれには必ず落とし穴が待ち受けています。



サブリース契約は30年とか35年とか、家賃補償を売りにしています。しかし朝日新聞にも書かれていたように、実態は家賃補償の期間は、人気のある新築の10年だけです。以降は空室率が高くなれば、家賃減額要求をオーナーに突き付けて、応じなければ契約解除ということになります。サブリース業者にとってはとてもうまみのあるビジネスです。

また、建築も1社発注で利益率がうわさによれば50%近いと聞いております。一般の建築業者では考えられないことです。サブリース業者は建築だけで、収益をほぼ上げていて、以降のアパート管理にはあまり期待していないようです。建築主は倍近い建築費を払って建てて、10年目以降にサブリース業者が家賃問題で撤退すれば、
莫大な借入金を抱えて、先祖代々の資産をすべて失うことになるのです。今は金利が低いので問題ないかのようですが、景気がよくなったり、国債暴落などのことが起これば、金利負担は尋常ではなくなります。建築主にはこのようなリスクが見えていません。目先の相続税対策、土地を守りたい一心でサブリース業者の甘い誘いに乗ってしまいます。高齢者の建築主は子供や孫のため良かれと思いやるのですが、悲惨な目に合うのはそれを引き継ぐ子供や孫です。不動産経営の知識が少しでもあれば、こんなことは絶対にやりません。

サブリース契約の建築問題

一般の建築にはない建築時のトラブルもあります。まず第一に建築主がサブリース業者の言われるままやっているので、建築に対する責任感が乏しいということです。条例などで建築主は建築にあたって周辺環境への配慮義務がありますが、苦情しても建築業者に聞いてくれの一点張りで全く全面に出て来ません。日照権やプライバシー侵害の問題は相隣関係の問題です。にもかかわらず一方の当事者が全く話し合いに出てこないという異常な状況になりうるのです。

もう一つ、その建てる賃貸物件からの収益が建築主および管理するサブリース業者の両方を満たさなければならないということです。このことは利益率を最大限に取ることができる建て方をせざるを得ないということになります。ですから日照権とかプライバシー侵害などの周辺環境に配慮する余裕がないということです。通常は建築会社は建てたらそれっきりで、建築主が収益を一人占めできます。そのため周辺環境に配慮する余裕ができるわけです。都会にサブリース物件が多くなってくれば、このような相隣関係のトラブル問題が多発することになると思います。サブリース業者は建築基準法に違反していないから問題ない。裁判所も商業地域については法律がないからと何もしない。本当にこれでいいのでしょうか。民法も人の普通の生活できる権利を認めています。しかし判例がないので、いつまでも建築側有利で物事は進んでいきます。条例なども罰則がないので、何の拘束力もありません。これが実態です。

サブリース契約のまとめ

サブリース契約はリスクを負うのはオーナーだけで、業者が全くリスクを負わない、ビジネスではあり得ない取引形態です。またオーナーの建築に対する無責任さを助長し、周辺環境へ配慮する余裕がないので、相隣関係を無視した建物を建ててしまう危険性をはらんでいます。

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