健康

血圧測定には上腕に巻く自動血圧計が最も正確で起床後と就寝前に測る

血圧が通常より高い状態が続くことを高血圧と言います。血管をホースで例えるならば、通常の血圧が自然にホースから水が出ている状態とすると、高血圧はホースをぐっと握って勢いよく水が出ている状態と言えます。高めの血圧が血管に負担がかかることがわかります。年齢と共に血管の老化が進むと、血管の弾力がなくなり血圧は上がりやすくなります。高めの血圧を放置すると血管の老化に拍車をかけ、動脈硬化などを招く原因になります。高血圧の状態が長く続くと、心臓や血管に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞、心不全といった重篤な病気を引き起こす恐れがあります。しかし高血圧はほとんど自覚症状がないため、血圧計で測定しないかぎり、自分の血圧が正常かどうかを知ることは難しいといえます。自覚症状がないまま長年経過して、気付いたときには病状が深刻化しているケースも少なくありません。血圧測定は体の状態を表す大切な指標です。健康のバロメーターとして、血圧測定の習慣をつけることが大事です。



 

血圧測定

血圧は測る状況や場所などによって変わりやすいため、診察室で測る場合の基準となる診察室血圧と、家庭で日々測る場合の基準となる家庭血圧の2つの基準が設けられています。日本高血圧学会では75歳未満の成人の降圧目標を診察室血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満としています。75歳以上の高齢者の降圧目標は診察室血圧140/90mmHg未満、家庭血圧135/85mmHg未満とされますが、忍容性があれば75歳未満の成人と同様の血圧をめざします。血圧は刻々と変化しているため、病院などで測る診察室血圧が正常だからといって安心はできません。見逃されやすい「隠れた高血圧」を見つけるためにも、家庭での血圧測定が大切です。また医療機関で測った診察室血圧だけではわからない以下のような高血圧もあります。

  • 白衣高血圧:診察室血圧が高血圧であっても、診察室外血圧が高血圧ではない状態のこと。必要に応じて家庭血圧や自由行動下血圧を測定して医師が診断する。
  • 仮面高血圧:病院で測ると正常血圧なのに、家では高血圧になる状態。非高血圧を示す一般住民のうち10〜15%いるといわれている
  • 早朝高血圧:病院で測ると140/90mmHg未満だが、早朝に家で測ると平均値が135/85mmHg以上の状態。臓器障害や脳心血管病 のリスクとなる。
  • 夜間高血圧:睡眠中も血圧が高い状態が続くため、血管や心臓への負担が大きい。早朝・就寝時の家庭血圧が
    正常で、夜間のみ高い状態は血管障害が進行している
    といわれている。24時間血圧を測定すると見つけることができる。

自動血圧計はいくつか種類があり、上腕に巻くもの、手首に巻くもの、指に巻くもの、などがあります。一般的には上腕に巻くものが最も正確とされ、日本高血圧学会も勧めています。測定する位置は上腕部(上腕カフ血圧計による)。心臓の高さに近い上腕部での測定値が最も安定しています。肘が出るまで腕を通し、肘の上(指2本分)にカフを巻きます。測定は朝は起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、晩は就床前(飲酒や入浴の後)。歩いたり、飲食したりすると血圧は上昇します。血圧測定時には椅子などに腰掛け、体の力を抜いて1〜2分間安静にしてから測定します。また家庭内血圧で見逃しやすいポイントは血圧の左右差です。一般的に右利きの人は左上腕部にカフを巻きますが、左鎖骨下に動脈硬化や血管のつまりがある人は実際よりも低い測定値が出てしまうことがあります。このような血行障害は抹消動脈疾患といい、脳梗塞や心疾患を引き起こす危険があります。いつも同じ腕ではなく、左右の腕を血圧を測ってみることも大切です。もし左右の腕の血圧に差がある場合は早めに医療機関を受診することです。

血圧測定のまとめ

血圧測定は体の状態を表す大切な指標です。健康のバロメーターとして、血圧測定の習慣をつけることが大事です。自動血圧計は一般的には上腕に巻くものが最も正確とされ、日本高血圧学会も勧めています。測定は朝は起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、晩は就床前。

*この記事は作者の主観で書いています。内容についてはしかるべき情報の確認をしてください。

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