子育て

高校3年生の進路で大学を考える時、入試の詳細を知ることから始まる

最近の大学受験の多様化はすさまじいものがあります。昔の一般入試一本の時代から考えれば、受験生にとって勉強以外でも頭を悩ませないといけなくなっています。大学受験も一種の情報戦であり、情報を制する者が成功をつかむ要素もあるように思います。そのためには自分の夢をもとに大学を選択する王道を歩みながら、現在の受験のしくみを一から把握して、その戦いに臨む姿勢が必要です。

そしてもう一つ思うことはたとえ大学受験に失敗しても人生が終わりではないということです。失敗すれば落ち込むでしょうし、これからどうしようと悩むでしょう。当然だと思います。しかし今更ですが大学がすべてではありません。18歳という年齢から考えれば無限の可能性があると思います。浪人するもよし、専門学校に行くもよし、就職するもよしと思います。世の中には大学を出ていなくてもりっぱな人生を送っている人も無限にいるのです。そうは言っても簡単に切り替えられるわけではないとも思います。一番やってはいけないことは、大学受験に失敗するかも知れないと過度な不安に陥ること、そして受験に失敗して人生を投げやりに送ってしまうことです。大学受験に失敗した後も、自分の力で未来を変えていくことは十分に可能です。要は自分の力を信じて前向きに進むことが一番大事だと思います。



大学入試の種類

大学入試は大きく「一般入試」と「特別選抜入試」の二つに分けられます。一般入試とは、1月に実施される大学入試センター試験と、主に2月から3月にかけて実施される大学独自の個別学力試験のことを指します。国語、地歴、公民、数学、理科、外国語といった学科試験による選抜が中心です。原則として、大学入試は一般入試での募集定員が最も多くなっています。国公立大学と私立大学では、一般入試の仕組みにも大きな違いがあります。国公立大学では、センター試験を受け、その後に各大学独自の個別試験(二次試験)を受験します。二次試験は「前期日程」と「後期日程」の2回受験機会がありますが、募集定員は前期日程のほうが多い傾向にあります。一部の公立大学では、「中期日程」の実施や、大学独自の日程(国際教養大学など)で試験を行うところがあります。一方、私立大学の一般入試では、何種類もの入試方法が用意され、多様化が進んでいます。センター試験は私立大学においても非常に大きな存在になっており、センター試験を利用した入試を実施している私立大学は、約9割にのぼります。

特別選抜入試は、主に「推薦入試」と「AO入試」を指します。書類審査や小論文、面接などで選抜が行われます。その他、「帰国子女入試」や社会人対象の「社会人入試」などがあります。特別選抜入試のうち、推薦入試は国公立大学の9割以上と、私立大学のほぼすべてで実施され、推薦入試での入学者は3割を超えています。推薦入試は、「公募制推薦」と「指定校推薦」の2つに大きく分けられます。公募制推薦がどの高校からでも出願できるのに対し、指定校推薦は文字どおり大学が指定した高校の生徒だけが出願できる方式です。他に、スポーツ推薦などの「特別推薦」や、「地域枠推薦」という地域を限定した推薦入試を実施しているところもあります。公募制推薦も指定校推薦も、出願のためには、高等学校長の推薦や大学の規定する学力などの出願資格をクリアすることが前提となります。選抜は11月頃から実施されますが、それ以前に高校内の選抜や各種書類作成の準備が必要です。一方、近年メジャーになった特別選抜入試がAO入試です。2000年度入試ではAO入試による入学者はわずか1%でしたが、2015年入試では約9%にのぼっており、特別選抜入試の中では推薦入試に次いで入学者数が多い入試方式となっています。今や、特別選抜入試の入学者は5割を超えます。大学入学の手段は一般入試に限りません。自分の力を最も発揮できる入試方式をしっかりと検討することが必要です。

国公立大学の入試

国公立大学を志望する人は、まず一次試験としてセンター試験を受験する必要があります。その後、志望校に出願し、各大学独自に実施される個別試験(二次試験)を受験します。合否は主にセンター試験と二次試験の合計で判定されます。センター試験では、文系で5(6)教科8科目、理系で5教科7科目を課される場合が多いです。近年はセンター試験で課される科目が増える傾向にあるので、幅広い学習が必要です。2次試験では多くの国公立大学で、募集定員を前期日程と後期日程とに分ける「分離分割方式」を採用しています。募集定員は圧倒的に前期日程が多く、募集定員の少ない後期日程では競争倍率が高くなる傾向があります。加えて、前期日程で合格した大学の入学手続を行うと、後期日程を受験する資格がなくなることに注意が必要です。日程によっては試験科目は大きく異なります。前期日程は記述中心の学科試験が主体ですが、後期日程では総合問題、小論文、面接、実技試験などを課す大学が多いです。両日程を受験する場合は、それぞれ入試問題の傾向を確認し対策を行う必要があります。国公立大学の合否は、センター試験と2次試験の合計で判定されますが、センター試験と2次試験の配点は、大学・学部によって異なります。2次試験の配点ウエートが大きい大学でもセンター試験の結果に注意が必要です。なぜならば「2段階選抜」を行う大学があるからです。2段階選抜とは、センター試験の結果で1回目の選抜を行うことです。つまり、センター試験で一定基準以上の点数を取らなければ、2次試験の前に不合格になる場合もあるということです。

推薦入試やAO入試は、基本的には学力による選考ではなく、個性や意欲を重視する選考方法です。しかし、国公立大学では、推薦入試にセンター試験を課したり、AO入試でも出願資格に成績基準を定めたりする場合があります。推薦入試でセンター試験を課す国立大学は、7割近くにのぼります。推薦入試やAO入試を受験する際は、志望校の出願要件をしっかり確認し、教科実習も行う必要があります。

私立大学の入試

私立大学の入試は、昨今の入試方式の多様化にともない、志望する学部・学科を何度も受験できる大学がほとんどです。一般的な入試方式は、大学独自の個別試験において3教科で受験する方式です。文系学部ならば、国語、地歴、公民、数学から1科目、外国語。理系学部ならば、数学、理科、外国語というパターンです。しかし、最近では同じ学部であっても、入試方式によって入試科目や科目数の異なるケースがよく見られます。一般入試だけでも複数回の受験機会があります。これらに推薦入試やAO入試を加えれば、受験機会はさらに多くなります。多様化する私立大学入試の中で近年一般的になったのが、センター試験を利用した入試です。センター試験利用の入試を実施している私立大学は約9割にものぼります。センター試験を利用した入試方式には、「センター試験単独方式」と「センター試験併用方式」があります。センター試験単独方式は、センター試験を受け、その得点によって合否が判定されるという仕組みです。受験科目は大学や学部によって異なります。3~4科目を課す大学が多いですが、国立大学と同じく5~7科目を課す大学も少なくありません。難関大学では、センター試験利用入試で合格するためには8~9割の得点が必要になります。一方、センター試験併用方式は、センター試験と大学独自の個別試験を組み合わせた入試です。

また、センター試験を利用した入試と同様、近年多くの大学で実施されるようになったのが「全学部統一入試」です。全学部統一入試とは、共通の試験問題で全学部が同時に試験を行う方式です。大学によっては、複数の学部を併願することができます。希望を出せば、この試験を1回受けるだけで、併願した複数の学部の合否結果が出る仕組みになっています。通常の一般入試では大学のキャンパスに足を運んで受験することがほとんどですが、全学部統一入試の場合、大学によっては全国に設けられた複数の会場から自宅に近いところを選んで受験することができます。全学部統一入試を受験したうえで、従来の学部別入試を受けることもできます。志望校の受験機会が増えるので、ぜひ積極的に利用するべきです。この他、得意な1~2教科で受験できる少数科目入試、自分の入試スケジュールに合わせて試験日が選べる試験日自由選択制入試、複数の試験会場を併願できる地方会場入試など、大学によってさまざまなタイプの入試が用意されています。

大学入試のまとめ

大学受験のしくみを一から把握して、その戦いに臨む姿勢が必要です。大学入試は「一般入試」と「特別選抜入試」(「推薦入試」と「AO入試」)の二つに分けられます。特別選抜入試の入学者は5割を超えます。自分の力を最も発揮できる入試方式を検討すること。

*この記事はいろいろな情報を検討し、あくまで主観で書いていますことをご了解願います。

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