コンセントは壁に取り付けることが原則です。ただし、収納家具などによって取り付けたコンセントが使えない、そんなことのないように家具配置を考慮しながら位置を決めることが大切です。また、コンセントで最も問題になるのは数と位置です。電化製品の数が多いキッチンでは、それだけコンセントの数も多くなりますが、リビングや寝室のような居室では部屋の広さに応じて増やしていくことが原則です。しかし住んでみるとコンセントが少ないと困ったりするので多めにして、でもあまり美観を損ねないように配置することが必要かと思います。キッチンのコンセントについて検討したいと思います。
キッチンの据置家電のコンセント
キッチンのコンセントの位置を考える際には、まずコンセントを使用する家電がどれだけキッチンにあるかを考えておく必要があります。家電には常時コンセントを使用するものと、家電使用時にのみコンセントを使うものとがあります。まず前者の家電とそのコンセントの位置と数を決めてから、次に後者の家電をどこで使用するかを考えて、位置と数を決めるといいと思います。コンセントの抜き差しを行わない据置の家電製品は、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ(オーブン)、自動食器洗い機、精米機、浄水器、暖房機、換気扇などがあります。冷蔵庫以外は未使用時にコンセントを抜いてしまっても問題はありませんが、利便性などを考慮するとコンセントに繋げたままの方も多いと思います。またその家電の性質上移動がしにくいもの、冷蔵庫、換気扇、浄水器などについては、その設置場所の適切なところに専用でコンセントを設置することが必要になります。
特に冷蔵庫については、コンセントが170cm~180cmの場所にあるのが一般的です。冷蔵庫は一度設置するとそう動かすことがない家電です。ほぼ動かすことがないので、ほこりがたまりやすい場所でもあります。コンセントから発火して火災が起こった場合に高い位置にあると、目につきやすい、発見しやすいという理由で、冷蔵庫のコンセントが高い位置にあります。低い位置に冷蔵庫のコンセントがあると、掃除の際にも邪魔になったりして不便ということもあります。しかし、高い位置に設置したからといってもほこりはたまりやすいので、こまめに掃除しないといけません。次に冷蔵庫のコンセントの位置は一般的には冷蔵庫の後ろに設置されています。しかし冷蔵庫の後ろでは冷蔵庫に隠れて見えない場所ということになります。これは排気熱で熱くなりやすかったり、掃除がしにくいなどのデメリットがあります。冷蔵庫のコンセントは冷蔵庫の少し上くらいの高さで、冷蔵庫に隠れてしまわない場所に設置されるのが望ましいと思います。
抜き差ししない据置でも移動ができる家電については、床に置くか、棚や台に置くかでコンセントの高さが変わります。床に置く家電としては暖房機、精米機、冷凍庫などいろいろあります。床に置くのでコンセントは低くく設置すればいいと思います。収納などが置いていない壁に最低でも2ヶ所は必要だと思います。棚や台の上に置く据置の家電としては、炊飯器、電子レンジ(オーブン)はどこの家庭でも絶対でしょう。他には電気ポット、自動食器洗い機などもあります。これらの据置家電はよく使うという前提を考えれば、作業しやすい高さのゴールデンゾーンと呼ばれる、ちょうどシンクの高さに置くといいと思います。キッチン家電もこの高さに置くと、取り出す手間がなくすぐ使える状態になります。ですからこれらを置く場所の周辺に最低でも2ヶ所は必要だと思います。
キッチンの抜き差し家電のコンセント
次に抜き差しする家電、つまり使用するときだけにコンセントを使う家電です。この場合に傍らの収納棚や台の上に出して使う家電とシステムキッチンのワークスペースで使う家電があります。前者の場合の家電としては、コーヒーメーカー、ミキサー、パン焼き器などいろいろあります。これらの家電は出して使う場所にコンセントがあれば、使い終わったらコンセントから抜くので、1ヶ所あれば十分です。しかし家庭によってはこれらの中でもよく使うので据置にしたい家電もあるかもしれません。その場合には据置用のコンセントがもう1ヶ所必要になります。そして後者の場合の家電としては、スライサーや電動泡立て器などがあります。これらのコンセントの位置としてはシステムキッチンのワークスペースのところに1ヶ所は必要です。またこの場所は水が跳ねたりするので、コンセントの防水措置をした方がいいと思います。
キッチンのコンセントの位置まとめ
キッチンのコンセントの位置はまず使用する家電がどれだけあるか考える。冷蔵庫、換気扇、浄水器などは専用。床置きの据置家電には低くく。炊飯器や電子レンジなどの据置家電には作業しやすい高さ。抜き差し家電は使用する場所やシステムキッチンのワークスペースに。
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