子育て

高校生の子供が進路で悩んでいる時、親はどのようにサポートすべきか

子供の将来の夢とか目標は子供自身が自分で決めるものだと思っていました。しかし最近いろいろ調べて見ると、子供の進路は親が決めないまでもサポートすることは必要であるとされていることを知りました。政治家や芸能人、会社の跡継ぎなど世襲が当たり前にされていることも事実です。世襲では子供が生まれる前から自分の進路が決められています。少しは反発してその道から外れる子供もいますが、多くの子供は親の言うがままに世襲を受け入れていきます。しかし子供も小さいころから親の姿を見て、それを学び、時には憧れ、子供自身も納得の上でその道に進むことも多いと思います。時には子供のときに親から勧められたことが、その子の一生の目標になることもあります。親が子供の進路にとやかく口を出すものではないとばかり思っていましたが、実際には多くの場合、跡継ぎであったり、親のアドバイスが大きく影響したりして進路を決めていくもののようです。それでは親が子供の進路について、口を出してもいいのであれば、親はどのような形でサポートをすべきなのかを検討しました。



子供の進路決定で親がしてはいけないこと

子供が進路を決めようとしている時に親としてやってはいけないことが二つあります。親が自分の人生に後悔や不満を持っているときに、自分の子供に同じ道を歩んで欲しくないと思うことがあります。逆に親が自分の人生に成功し満足しているときには、自分の子供に同じ道を進んで欲しいと思うことがあります。しかしこれらはいずれも子供のことを基準に考えた希望ではありません。親が自分のことを基準に考えた希望です。誰の人生かと言えば子供の人生であり、子供にとって本当に何がよいかを考えての希望ではありません。ですからこれらの二つの希望は親として絶対に持ってはいけません。

親は誰でも自分の子供の幸せを願っているものですが、知らず知らずのうちに、それが自分自身の理想にすり替えられていたり、自分が生きてきた歴史のなかでこうと思い込んでしまっていたりすることがあります。それに親と子供では育った時代も違います。かつての右肩上がりの時代は大企業に就職できれば安定した人生が保障されていたけれども、バブル崩壊以降、誰もこの生き方が正解だとは言えなくなってしまいました。「成長社会」ではひとつの正解を出す力が求められましたが、今後の「成熟社会」ではいろいろな正解を出す力が求められると、多くの識者も語っています。親が信じる生き方が唯一絶対の正解である保証は、今後ますますなくなっていきます。だから親は子どもの進路に正解を出してはいけないのです。

そして親の勝手で子供の進路を決めてはいけないので、子供の人生だから子供自身に決めさせようとなるわけです。しかし本当にこれは正しいことなのでしょうか。社会の知識も経験も少ない子供が自分で決めて、本当に最適解が得られるでしょうか。子供が決めるまでにいろいろな経験を積んで、その上で決めるならまだいいのですが、高校生程度の段階で最適解を導き出せるとは到底思えません。もし子供自身の選択に任せて、その子供がその道を進んだときに、失敗する可能性はかなり高いものになるかと思います。失敗しても成功の糧になるからとか言って、割り切ることもできるかと思います。しかし本当に割り切って、失敗する可能性の高いまま放任してもいいのでしょうか。やはり高校生くらいの段階ではその子供を一番知っている親がサポートをしてあげることが、その子供の人生にとって成功の確率を高めることが良いに違いないと思います。ですから今までは子供のことは子供に決めさせようと思って来ましたが、ここは方針を変更して、子供の進路決めに親として積極的にかかわろうと思ったしだいです。

そこでもう一つ一般論として考えたいことが世襲の是非です。政治家や芸能人、会社の跡取りなど、子供にその選択を強いる場合も多いかと思います。しかしこれについても親の基準ではなく、子供を基準として決めることが正解だと思います。その子供に引き継げる素質が見い出せるのであれば、子供自身の希望や納得づくという前提での展開なら問題はないと思います。もし親としてその子供にその素質が見い出せないのであれば、本当に幸せになるものは何かをいっしょに考えて、跡継ぎにはしないという選択もあるべきだと思います。いずれにしても親の基準ではなく、あくまで子供の基準で決めることが何よりも重要だと思います。この前提であれば、世襲も肯定的にとらえてもいいかと思います。世襲でも立派に活躍している人達も多くいるのですから。

子供の進路決定で親がすべきこと

「子供がどう考えるか」だけを基準に進路を決定するということは、ちっこいネズミにクルマを運転させるのと同じです。ここは、正直に言ってすごく難しいところです。親として子供の一番近くにいる大人として、その子の成長を見守っているわけです。長く細かく観察してきたからこそ気がつくその子の才能・センス・嗜好性・努力の実績・意志の強さ…こうしたものを総合して、子供と話をするべきです。この上で「子供がどう考えているのか」を加味してもっとも適性と思われる進路を強めに推薦してあげることが大切です。

同時に一緒に考えようというスタンスが大切だと思います。アドバイスではなく、子供の横に並んで、同じ方向から同じものを見ながら一緒に考えるのです。一緒に考えていけば、当然、社会経験のある大人ならではの意見も出てきます。でも親としての意見はあくまでも提案に止めておかないといけません。子供に苦労させたくない気持ちから「そんなには甘くない」などと口を出したくなるものですが、実は自分が安心したいだけなのです。社会を知っている人ほど、そうした言い方をしてしまうのかもしれません。そこは自分自身と戦わないといけません。そんな我慢も親は時には必要です。

景気がどうなるのか、どの業界が伸びるのか自分にもわからなくてつい、「好きな道に進め」という格好のいい言い方で逃げてしまうこともあるかと思います。でも、それは一種の放任です。大人ですらわからない未来の進路を17、18歳の高校生がひとりで決められるはずがありません。親が立派なモデルである必要はないのです。わからないなら「わからない」、「自信がない」と言っていいと思います。自分の歴史だって語ってもいい。もちろん絶対にダメなときはダメだと言う必要もありますが、子供の将来は子供のものであることを十分理解し、その子にとっての幸せを一緒に探してあげたいものです。

そこで一緒に考えると言っても、何から手をつけたらいいのでしょうか。そんなときは親がスモールステップを用意してあげるといいかと思います。「やりたいことは何か?」をいきなり考えるのではなく、「どうしたらみつかるかな?」「ほかに方法ない?」「どうすればそうなれるの?」「それもいいね、やってみようか」。そんな簡単な会話から考えを積み重ねていくことで、子どもの背中を押すのです。「WHY(なぜ?)」ではなく「HOW(どうやる?)」。「できなかったこと」より、「できたこと」。「1から10で例えると、今いくつまでできている?」。「どうしたらもう1つ夢に近づける?」などです。インターネットも、一緒に考える上で非常に役立つツールになるでしょう。具体的な進路情報がたくさん掲載されているので、一緒に感想を言い合うだけでも、子どもにとっては大きな前進になります。それをきっかけに実際に学校見学に行く、在校生や先生に会ってみるなど、発展していけるといいと思います。

子供の進路決定の親のサポートまとめ

高校生の子供を一番知っている親がサポートをしてあげることが、その子供の人生の成功の確率を高めます。しかし親は子どもの進路に正解を出してはいけません。「子供がどう考えているのか」を加味してもっとも適性と思われる進路を強めに推薦してあげることが大切です。

*この記事はいろいろな情報を検討し、あくまで主観で書いていますことをご了解願います。

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