薪ストーブのデメリットは煙や臭い、使い勝手、薪調達やメンテナンス

家づくりはいろいろなことを決めないといけません。建築士が全て得意なわけではありません。お任せになっていると、後でこうすればよかったと後悔することにもなりかねません。決定は自分でするしかありませんが、一生に一度のことで失敗は許されません。私が数年かけて検討した事項をまとめてみました。今回は薪ストーブのデメリットです。ここでおさえておきたい事項は何があるでしょうか。

薪ストーブの煙や臭い

薪ストーブの魅力はゆらゆらゆらめく炎を見ながら暖まるまどろみの空間という話をしました。しかし障害も多くあり、なかなかその決断に至れないのが現状です。そのデメリットのいくつかについて話したいと思います。



まず一番大きい問題が煙や臭いです。燃やし始めや不完全燃焼した時に煙が出ます。最近の薪ストーブも性能が上がり、煙や臭いが少ないとの宣伝もよくあります。そうは言っても現実的には多少なりとも出るのです。煙突を高くすれば影響を少なくすることはできるでしょうが、住宅で建てる以上はそんなにも高くありません。屋根の高さにプラス1m程度でしょう。そうなるといやでも煙や臭いは隣近所に届くということを考えねばなりません。よく聞く話で建築中の段階で煙突が立つことがわかると、その段階でクレームされるケースもあるようです。どんなによい関係を築いていたとしても、迷惑をかけることには違いありません。よい関係だからこそ迷惑をかけることが心苦しいということもあります。いい人だから何も文句を言われませんと言っても、実際はいやがっていることはあり得ます。薪ストーブをせっかく入れたのに、隣近所への迷惑を考えると使用できない。余程のエゴを押し通して、隣近所との関係悪化も覚悟の上でないとなかなかできません。そんなことでなかなか決断できません。

薪ストーブの使い勝手の悪さ

次に問題なことが使い勝手の悪さです。薪ストーブは火をつけてからすぐには暖かくなりません。火をつける手間もさることながら、じわじわと薪が燃焼を始めるまで時間がかかります。冬の朝支度に間に合いません。起きてから寒いのでストーブをつけて身支度を整え、朝食を作って食べて出かけるのが普通のパターンですが、出かけるころにやっと薪ストーブが順調に燃焼し始めるくらいでしょうか。ですから生活の一部には使いづらく、時間があってゆっくりくつろぐ時に使うものです。それで冬の朝支度の時には普通の化石燃料のストーブを使うわけですが、これだと何だか本末転倒のような気がします。また使い終わってから灰をきれいに掃除しておかないと次に使えません。この手間は正直相当なものと覚悟する必要があると思います。

薪ストーブの薪調達

薪ストーブを検討しているといろいろな本や雑誌に薪調達の苦労話がよく出ています。基本的に針葉樹は薪に向かないので、広葉樹となるわけですが、これがなかなか手に入らないそうです。そうかと言って購入するとなると結構値段もしますし、せっかく暖房費が少なくて済むと思って入れたのに、反対に費用が多くなりかねません。また1年以上は乾燥させないといけないので、薪を乾燥させる適切な場所が自宅に必要になってきます。そんなことで薪ストーブオーナーは1年前から薪の調達に動き出すようです。森林組合のボランティアに行って、薪を分けてもらって来たりするなどの努力をしないといけないようです。

薪ストーブのメンテナンス

薪ストーブの煙突のメンテナンスはやはり業者に頼まないと不安です。中にすすがたまって、煙が逆流したりして火事の原因にもなります。この点は命にかかわることなので、本当におろそかにはできません。毎年シーズンが終わったら業者に来てもらって、屋根に上って煙突掃除をしてもらいます。この費用がばかになりません。それも毎年です。家計的にも大変な負担になります。

以上のように、薪ストーブの購入にあたっては、ゆらゆらゆらめく炎のある暮らしというイメージばかり先行しますが、現実的な問題をしっかり把握して覚悟を決めてあたらなければいけないもののようです。

薪ストーブのデメリットまとめ

薪ストーブのデメリットとして、煙や臭いによる隣近所への迷惑、燃焼までの時間や掃除などの使い勝手の悪さ、薪の調達の難しさ、メンテナンス費用などがあります。ゆらめく炎のまどろみの空間というイメージばかり先行しないで、しっかりと現実を見つめることも必要です。

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